「旧500円玉って、何十年も経ったら500円より高くなるかな?」
誰もが一度は想像したことがあるでしょう。
さすがに旧500円玉の価値が上がるとしたらずっと後のことですが、同じ発想で古い硬貨には価値が上がっているものがあります。そのため、「アンティークコイン」は収集家だけでなく投資家にも人気があるのです。
しかし、実際にアンティークコインを持ってみたい!と思っても初心者には分からないことだらけ。この記事ではアンティークコイン初心者を対象に、投資するメリットや最初に知っておくべき知識を解説します
アンティークコインの投資やおすすめコインを知りたい方は以下のサイトで詳しく解説しています。
アンティークコインとは?
いきなり初心者泣かせかもしれませんが、アンティークコインには厳密な定義がありません。
アンティークコインは古い硬貨のことですが、コレクターによって定義がバラバラなのです。「100年以上前のコイン」と考えている人もいれば、「第二次世界大戦前のコイン」と考えている人もいます。
現代のお札や硬貨と同様、アンティークコインには昔の権力者の肖像や風景が描かれています。国や時代の歴史をタイムカプセルのように運ぶ品物なので、ただのコインとは異なる魅力があるのです。
必ずしも投資目的だけでなく、歴史のロマンが詰まったコインの魅力に惹かれてコレクションする人も多くいます。
アンティークコインに投資するメリット
投資の基本は、安く買って高く売ることです。投資といえば株式などの金融資産を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実はアンティークコインも投資先としてメジャーです。
この項目では、アンティークコインへの投資のイメージがつかない初心者向けに、メリットを3つ紹介します。
- 価値が下がりにくい
- 金融危機に強い資産
- 保管しやすい
価値が下がりにくい
100年以上も古いコインなどは、今後同じものが作られることは基本的にありません。現存するもので全てですし、残っているものは劣化したり紛失したりする可能性があります。
つまり、数が減ることはあっても増えることはないものが、アンティークコインです。増えることは無いので、残っているコインの価値は当然上がります。
そのため、アンティークコインを可能な限り美しい状態で保管することで、価値が自然と高まっていくのです。安く買った後にアンティークコインを保管しておき、価値が上がってから売ることで、お金を儲けることができます。
アンティークコイン市場は5年で10倍もの価値になった実績もあるほどで、これは年利25%の計算になります。株式投資だと平均的な年利は7%程度なので、いかにアンティークコイン市場の利回りが高いかお分りいただけるでしょう。
金融危機に強い資産
アンティークコインは、貴金属や美術品などと同じく実物資産で、実物の存在に価値がある資産です。後述する金融資産と異なり、実体に価値があるため、価値が下がりにくい特徴があります。
一方、株式や債権などを金融資産といいます。これらは経済情勢や企業の業績に左右されて価格が大きく変動します。
金融資産は、大きな金融危機があれば資産価格は急激に下落してしまうという特徴があります。リーマンショックのときには、資産が半分以下になった人もいたほどです。
その点、アンティークコインは実物資産なので価値が下がりにくく、安心できる投資先と言えるでしょう。むしろ、景気が悪化したときに金融資産を実物資産に変えようとする人が急増するため、現物資産の価格が上がる傾向があります。
アンティークコインのは価格が景気に左右されにくいだけでなく、不景気時でも投資で利益を出せる可能性があるのです。
保管しやすい
実物資産といっても、絵画や彫刻、クラシックカーのようにサイズが大きい資産は保管するのが大変です。自宅以外の場所に保管する場合は、スペースをレンタルするためにお金がかかってしまいます。
しかし、アンティークコインはサイズが小さく、保管場所に困らないというメリットがあります。専用のコインケースに入れた保管する方が多いのですが、それでも大きなスペースを取りません。
コインの劣化を防ぐために密閉して保管すれば良いので、チャックのついたビニール袋でも保管することが可能なほど。実物資産の中でも小さくて扱いやすいので、初心者も始めやすいです。
アンティークコイン初心者が知っておくべきこと
アンティークコインのメリットが分かると、早速集めてみたくなりますよね。次に、実際にコインを購入する前に初心者が知っておくべきことをまとめました。
アンティークコインの種類
アンティークコインは世界中の古いコインを指すので、種類は20万以上もあると言われています。価格もさまざまで、1万円以内で購入できるものもあれば、100万円以上の値が張るコインもあります。
本格的にアンティークコインの収集や投資を始めるなら「コインカタログ」は必須です。世界にある数十万円のコインが分冊で掲載されているので、自分が集めたい時代のカタログを選ぶと良いでしょう。
コインカタログには評価額の目安が書いてあるので、購入・売却時の参考になります。カタログの評価額が必ずしも正しいわけではないので、まずはカタログで欲しいコインに目星をつけ、実際の相場を調べるのがおすすめです。
アンティークコインの購入方法
次に、アンティークコインの購入方法を紹介します。日本に住んでいる人の場合、国内のショップで購入するか、ネットショップ・ネットオークションで購入するのが簡単でしょう。
実店舗があるショップでは、販売だけでなくセミナーや相談会が開催されていることがあります。プロのコインディーラーのアドバイスが貰えるので、アンティークコイン初心者はぜひ活用してみてください。
実店舗でもネットでも、必ずコインの値段を比較してから購入に踏み切りましょう。相場を無視した値段で、アンティークコインに精通していない初心者などに高く売ろうとする業者も存在します。
気に入ったコインを購入するならまだしも、投資用のコインであれば、買値が高いと利益を出すのが難しくなってしまいます。
アンティークコインの売却方法
投資用に持っているコインは、ある程度価値が上がったら売却して利益を確定させます。フリマサイトで出品している人もいますが、妥当な価格で売りたいなら専門業者に買い取って貰いましょう。
一般的には、コイン専門店にアンティークコインを持ち込んで売却します。相場価格から手数料が引かれた価格で売却できることが多いです。
その他にも、コイン専門のオークションに出品して売却することもできます。専門店にしろオークションにしろ、アンティークコインの目利きができる所へ持ち込むのがおすすめです。
また、貴金属やブランド品を扱う買取業者でアンティークコインを買い取って貰うことも可能です。しかし、マニアックなコインを査定する能力が無く、市場価格より大幅に安い値段になってしまうかもしれません。
1. アンティークコイン投資初心者の疑問について
アンティークコイン投資の初心者の方からすれば、まず疑問になるのが「仕組み」や「注目されている理由」についてではないでしょうか。どんな仕組みなのか知らなければ、投資をしても成功するのは難しいです。
また、注目されている理由がわかれば、さらに興味がわくはずです。そこでまずは、初心者の方の疑問について答えていきますので参考にしてみてください。
1.1 アンティークコイン投資の仕組みとは?
初心者としては仕組みについて、疑問になることでしょう。アンティークコイン投資の仕組みですが、単純に購入した金額と売却した金額の差が利益となります。
イメージとしては、コインを購入して保有を続け、価格が高騰したタイミングで売却して利益を得るという仕組みです。そのため、アンティークコイン投資は、長期的な投資となります。
アンティークコイン投資が初心者の方は、長期的な投資になることを理解した上で始めるべきでしょう。
1.2 なぜアンティークコイン投資が注目されているの?
アンティークコイン投資が注目されている理由は、アンティークコインの性質が大きく関係しています。アンティークコインは、一般的に100年以上前に製造されたコインです。
そのため、現存する枚数が減ることはあっても、増えることはありません。現存する枚数が減れば希少性が高まることになり、価値も上昇していく傾向があります。
この性質から長期保有することで投資として魅力的であり、注目されているのです。投資初心者の方でも始めやすいため、興味がある方はぜひアンティークコイン投資を始めてみてください。
2. アンティークコイン投資初心者が知っておくべき情報
アンティークコイン投資初心者の方は、始める前にいくつか知っておくべきことがあります。何の情報もなくむやみに投資をしても、成功するのは難しいです。
投資で成功させるためには、いくつか情報を収集しておくことが重要です。そこでここからは、初心者の方が知っておきたい情報について紹介していきます。
2.1 コインの種類について
アンティークコインの種類ですが、実に20万種類ほどあると言われています。各国の100年以上前に製造されたコインなので、種類がとても多く全世界で20万種類ほどされているのです。
そんなアンティークコインの種類ですが、すべてが高値で取引されているわけではありません。流通量が多くて希少価値がほとんどないコインは、高い価格は付かず投資には向きません。
逆に、希少価値があるコインほど、需要が高くて高額で取引されやすいです。そのため、価格が上昇する前に希少価値のあるコインをゲットしておくことが、投資で成功するためのポイントになります。
そのような将来的に価値が上昇するコインを入手するためには、コインについての情報収集が大事です。初心者の方は、アンティークコインをやみくもに集めるのではなく、まずはコインの情報を集めて将来性のある種類を見つけ出しましょう。
2.2 入手方法について
コインの情報を収集したら、今度は入手しなければ投資にはなりません。入手方法はいくつかありますが、主に以下の3つが挙げられます。
1. 海外のショップで購入
2. 日本のショップで購入
3. オークションで購入
初心者の方にとって、海外のショップで購入するのはハードルが高いかもしれません。しかし、海外の方がアンティークコインの本場だけあり、種類も豊富で狙ったコインを入手しやすいです。
また、日本国内でもアンティークコインを専門に扱っているショップがあります。初心者の方にとっては、比較的に利用しやすいのではないでしょうか。
オークションは日本で開催さているものだけでなく、海外のオークションを利用する方法もあります。ただし、偽物が紛れ込んでいるなどのリスクがあるため、あまり初心者には向いていません。
2.3 売却方法について
アンティークコイン投資の初心者の方は、売却方法についても事前に知っておくべきです。売却して利益を出して成功である以上、やはり売却もとても重要なプロセスとなります。
売却方法としては、主に以下の3つが挙げられます。
1. 専門業者に委託
2. 専門ショップで買取
3. オークションに出品
専門業者に委託する場合、自分の代わりに売却してもらう方法です。専門ショップで買取は、その場ですぐに買取をしてもらう方法となります。
似ている方法ですが、大きな違いは現金化のスピードです。委託する場合は、売却できるまで時間がかかりますが、買取ならすぐに現金化することができます。
また、自らオークションに出品して売却方法もあります。オークションへの出品は、誰でも簡単にできるので初心者でも大丈夫でしょう。
ただし、自分で説明分や写真撮影などを行なう必要があるため、面倒に感じる方は委託や買取を選択するのがおすすめです。
アンティークコインは、投資として魅力的です。古いコインであるアンティークコインは、供給量が増えることがないため、需要が高まれば価値が高騰する可能性が高いです。
そのため、アンティークコインは投資家から好まれています。しかし、そんなアンティークコインにもデメリットがあります。
アンティークコイン投資をするなら、デメリットも理解した上で行うべきです。そこで今回は、アンティークコイン投資のデメリットとその対策について紹介していきます。
1 アンティークコイン投資のデメリット
1.1 市場規模が小さい
1.2 投資金額が大きい
1.3 短期の投資に向いていない
1.4 偽造コインの危険性
2 アンティークコイン投資のデメリット対策
2.1 情報収集
2.2 余剰資金で投資
2.3 安全な業者を利用する
3 まとめ
1 アンティークコイン投資のデメリット
アンティークコイン投資は魅力的な反面、デメリットもあるのが現実です。主なデメリットは、以下の4つが挙げられます。
- 市場規模が小さい
- 投資金額が大きい
- 短期の投資に向いていない
- 偽造コインの危険性
それぞれどんなデメリットなのか、詳しく紹介していきます。
1.1 市場規模が小さい
『投資』と言えば、株式市場や不動産市場など大きな市場をイメージします。しかし、アンティークコインの市場は、それほど大きくはありません。
注目されている投資ではありますが、やはり株式市場や不動産市場に比べれば小さい市場です。とくに日本では知名度も低く、市場はとても小さいのが現実となっています。
市場が小さいため、どうしても流動性に欠けてしまいます。その結果、売却したい時に売れない可能性もあり、デメリットとなっているのです。
1.2 投資金額が大きい
アンティークコイン投資の場合、投資金額が大きくなってしまうのもデメリットです。アンティークコイン投資では、希少価値が高いものほど投資として魅力があります。
しかし、希少価値が高いものは、すでに価値が高いケースが多いです。数万円~数十万は必要であり、場合によっては数百万円かかることもあります。
そのため、ある程度のまとまったお金が必要です。
1.3 短期の投資に向いていない
アンティークコイン投資は、短期の投資には向いていません。株式市場のように、短期的な値動きはありません。
しかも、アンティークコインの取引では手数料が必要になります。短期で何度も取引をすれば、無駄にコストがかかってしまいます。
そのため、基本的には短期の投資には不向きです。投資で短期間の間に利益を出したいなら、アンティークコインは控えるべきでしょう。
1.4 偽造コインの危険性
アンティークコイン投資におけるリスクとしては、偽造コインが挙げられます。世の中には、数多くの偽造コインが出回っています。
手に入れたアンティークコインが偽物なら、投資としては大きなマイナスです。しかも、アンティークコインに関する情報は少ないため、騙されるリスクもあります。
偽造コインのリスクがあるのは、アンティークコイン投資におけるデメリットとなっているのです。
2 アンティークコイン投資のデメリット対策
アンティークコイン投資における、主なデメリット対策は以下の3つが挙げられます。
- 情報収集
- 余剰資金で投資
- 安全な業者を利用する
それぞれのデメリット対策について詳しく紹介していきます。
2.1 情報収集
アンティークコイン投資におけるデメリット対策としては、情報収集が有効です。情報を知らなければ、投資で失敗するリスクが高くなります。
また、情報を集めることで、今後注目されそうなアンティークコインを予測したり、取引しやすいコインを探したりできるでしょう。
さらには、偽造コインの情報なども収集すれば、騙されるリスクを抑えることにもなります。どんな投資でも同じですが、情報はとても重要となっているのです。
2.2 余剰資金で投資
短期の投資に向いていていないというデメリット対策には、余剰資金で投資するという手段が有効です。余剰資金なら、長期間の投資でも問題はありません。
アンティークコイン投資は、保有期間によって利益に開きが生じます。せっかく高騰し始めたのに、「現金が必要だから」という理由で売却してはもったいないです。
投資として成功させるためには、余剰資金で余裕を持った投資をするのがポイントです。基本的には、長期間保有すると考えておいた方がいいでしょう。
2.3 安全な業者を利用する
偽造コインの危険性や騙されるリスクを回避する方法としては、安全な業者を利用することが対策になります。アンティークコインの取引をする際には、業者を利用するのが一般的です。
業者によって信頼度はまちまちです。鑑定機関のチェックをクリアしたアンティークコインしか扱っていない業者もあります。
安全な業者を利用すれば、偽造コインを掴まされる可能性は低くなります。投資では無駄にリスクを高めるのが厳禁であり、安全な業者を利用するのがセオリーと言えるでしょう。
3 まとめ
アンティークコイン投資にもデメリットがあります。主なデメリットには、「市場規模が小さい」「投資金額が大きい」「短期の投資に向いていない」「偽造コインの危険性」が挙げられます。
それらの対策方法は、「情報収集」「余剰資金で投資」「安全な業者を利用する」です。これらだけで完全に対策になるわけではないですが、投資を成功させるためには必要なポイントとなっています。
アンティークコイン投資をする際には、デメリットも理解するべきです。理解した上で、その対策を検討して無理のない投資をするのがおすすめです。